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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

予算も設計も工夫次第
現場出身だからこそ

 

現場監督として稀少プロジェクトに多数参画

 
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吉井 土屋代表は、いつ頃からこのお仕事に興味をお持ちだったのですか?
 
土屋 小学生の時から自分で手を動かしてものをつくるのが好きで、飛行機などの模型ばかりつくっていましたね。その流れで大学では建築学科で学び、卒業後はゼネコンに就職しました。そこでは13年間、現場監督を務めていたんです。
 
吉井 それは意外! 建築士の方って、まずは設計事務所などに入社してデザインの修業を行うイメージがあります。
 
土屋 通常であればそのようなデザインや設計を学ぶ下積み時代が一般的でしょうね。実際のところ、私も最初から現場を志望したわけではなく、もともとは設計部への配属を希望していましたから(笑)。
 
吉井 それでは、現場監督時代は煮え切らない思いで過ごされていたのですか?
 
土屋 いやいや、それが思いのほか仕事にのめり込んでいたんですよ。ちょうどバブル景気の時期で、予算が潤沢な時代だったことも幸いしました。「いったいどうやってつくるの?」というような斬新なデザインだったり、大規模な建物だったり、経験したくてもできないような仕事を多く担当させていただきましたからね。
 
glay-s1top.jpg 細部まで丁寧につくり込まれた建築模型
細部まで丁寧につくり込まれた建築模型
吉井 へえ、それは興味をそそられますね! 例えば、どんなものを手がけてこられたんですか?
 
土屋 例えば超高級旅館やゴルフ場のクラブハウス、また、最高裁判所の設計で知られる岡田新一先生設計の文化会館も思い出深い現場ですね。
 
吉井 職人さんを束ねてものをつくりあげるという仕事は、そもそもやりがいが大きいでしょうし、そのうえ稀少なプロジェクトにも参加されていたわけですよね。そこからあえて建築士に挑戦しようと思ったのはなぜだったのでしょう?
 
土屋 そういう現場をいくつも経験するうちに、やっぱりどうしても自分で設計したいなあと(笑)。一級建築士の資格も何とか取っていましたので。
 
吉井 超難関といわれる試験ですよね! 勉強は大変だったのではないですか?
 
土屋 仕事をしながら、なんとか勉強に充てる時間を削り出しました。特に短時間で課題を完成させる設計製図の作図練習は大変でしたねえ。
 
吉井 そうした努力の日々を乗り越えて、自分で設計したいという夢を叶えられたんですね!