少子高齢化の影響もあり、人手不足に悩む建設業界。特に足場工事業では若手の雇用・育成に頭を抱える事業者も少なくない。そんな中、株式会社MIYABI(ミヤビ)は、20代の職人を多数雇用。大手建築会社やインフラ企業からも工事を受注するなど、順調に事業を展開している。そんな同社の舵取りを担う柴崎直樹代表取締役に、会社経営の心構えや、従業員への思い、そして今後の業界への展望をうかがった。
縁を大切にし、足場工事会社を設立

インタビュアー 水野裕子(タレント)
柴崎 前職はパチンコ店の経営会社に勤め、店舗運営にも携わっていました。ある時、足場工事の職人から営業力を買われて相談を受けたことがきっかけでその事業を引き継ぎ、昨年2019年に法人化いたしました。大学時代には土木技術を学んでいましたので、その時の知識が役立っています。また、ゼネコンに就職した友人たちとのコネクションも営業に活きていますね。
水野 もともと建設業の知識や、建設業界とのつながりがあったわけですね。とは言え、それまで働いていた業界とは異なる建設会社を起業されるというのは、勇気が必要だったのではないかと思います。
柴崎 そうですね。でも、これも何かの縁だと思ったからこそ、起業を決意しました。というのも私は、「小才は縁に出合って縁に気付かず。中才は縁に気付いて縁を生かさず。大才は袖すり合った縁をも生かす」という、柳生新陰流で有名な「柳生家家訓」を自身の理念としているからなんですよ。