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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

排水処理設備の製造で
SDGsの達成にも貢献

 

排水処理設備で日本全国380台の納入実績

 
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濱中 具体的な事業内容を教えてください。
 
礒部 段ボール工場向けに特化した排水処理設備を、開発・設計から販売・設置・メンテナンスまでトータルに取り扱っています。弊社の設備は、工場から排出される汚水を河川へ放流できるレベルまで浄化できるので、企業にも循環型社会への参与が求められる現代にぴったりの製品だと思います。
 
濱中 持続可能な世界を目指す国際目標のSDGs(エスディジーズ)でも、「すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」という項目がありますから、御社の製品はまさにそれに貢献できそうですよね。具体的に、どのような排水処理設備があるのでしょうか?
 
礒部 一次処理用の「五右衛門」と二次処理用「児雷也」があります。五右衛門は、水中の濁り成分を薬品処理するためのシステムです。黒く濁った水から固形分を取り除き、透明な水に変えるんです。ただ、その透明な水にも河川や海を汚す成分が含まれています。それを除去するのが「児雷也」です。自然界に存在する微生物の働きを利用して、水を浄化します。これらの設備を開発したのは父の時代で、それ以後も改良に改良を重ねてきました。これまでに全国で約380台の納入実績があります。
 
濱中 それはすごいですね。ということは関西以外の工場にも納入されているんですか?
 
礒部 北海道から九州、沖縄まで日本全国の工場で利用していただいていて、現在、日本全国で300台以上のシステムが稼働しています。仮にトラブルなどがあれば、大阪にある従業員10人程度の弊社が、そのすべてに対応しているわけです。その中で、急きょ現場に駆けつける必要のある大きなトラブル対応は、年に数件あるかないかくらいですね。ですから、いかに故障が少なく扱いやすいシステムであるかを、わかっていただけると思います。
 
濱中 なるほど。確かにそれだけの稼働数をカバーするには、従業員のスキルに加えて、システムそのものの品質が肝になりそうです。それを両立できる御社だからこそ、全国から依頼が来るわけですね。その他にはどのようなサービスを提供していらっしゃるんですか。
 
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礒部 排水処理の薬品や消耗品、設備関連、インキなど印刷に関連する資材などを豊富に取りそろえ、部品交換やメンテナンスなどの相談も承っています。また、汚水を濾すときに使用するろ布を回収、洗浄し、再利用するリユースクリーニングサービスも行っていますよ。
 
濱中 インキ製造から排水処理までの工程を熟知しているからこそ可能な事業展開をしているわけだ。まさにオンリーワンですね。
 
礒部 ありがとうございます。段ボール資材から工場の排水処理まで、お困りごとがございましたらお気軽にご相談していただきたいですね。お客様が地球環境を守るためのお手伝いをさせていただきます。