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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

職人のプライドを懸け
瓦屋根を丁寧に施工!

 

ノートとシミュレーションでチャンスを掴む

 
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八木 林社長は、東日本大震災の支援で福島にも行かれたとか?
 
 はい。最初は3ヶ月ほどのつもりだったのが、地震や津波で家を壊された方々の姿を見るうちに、できる限りのことをしたいと思うようになりまして。気が付いたらトラックで寝泊まりしながら、1年半も屋根の工事を続けていたんですよ。
 
八木 人情味にあふれる林社長の人柄がよくわかるエピソードです。あらためて林社長が一人前の職人になるまでの歩みをお聞かせください。
 
 私が瓦工事の業界に入ったのは20歳のとき。最初に行った現場はお寺で、屋根の上で見る鬼瓦は、下から見上げるよりずっと迫力がありました。こういうところで働けたら楽しいだろうと感じ、その瞬間、この仕事に引き込まれてしまいました。
 
八木 とはいえ職人の世界ですから、修業は大変なことも多かったとお察しします。
 
 瓦工事の職人は、体力を養うため荷物運びや掃除などの下積みから修業を始めるんですよ。当時は「いつになったら、瓦を葺かせてもらえるのだろう」と不安でしたね。私の場合は、親方に一人前と認めてもらえるまで3年かかりました。瓦に触ることもできないまま辞める人も多く、私と同期で今も残っている職人はほとんどいないんですよ。
 
八木 プロ野球も、最初は体力をつける練習から始まります。それをつまらないと感じてしまうと続かないんですよね。林社長は、どうやってつらい下積みを乗り越えられたのですか。
 
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 当時の親方は、技術を教えてくれるわけではありません。だから私は、現場で見聞きしたことを帰宅してノートにまとめ、頭の中で工事のシミュレーションを繰り返しました。そうすれば次のステップへ早く行けるし、小さなチャンスを掴むことができますからね。
 
八木 そのチャンスは、どういうときに訪れるのでしょう。
 
 例えば、親方がお客様と打ち合わせをしているときや、ほかの用事で手が離せないときに「これをやっといてくれ」と声がかかることがあります。私の場合は、修業を始めて1年後にそのチャンスが訪れたんですよ。ちなみに親方はスピードを求めず、屋根をきれいに仕上げることにこだわる方でした。普通なら1時間で終わる作業に1日かけたとしても、絶対に怒らないんです。今の私があるのは、そういう丁寧な仕事をする親方のおかげだと思います。
 
 
 
 

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