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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

粘土工芸の先駆者として粘土の魅力を伝えたい
恭子CLAY ART 代表 向山恭子

 
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インタビュアー 杉田かおる(女優)
杉田 京都府福知山市でクレイアートの教室をされている、恭子CLAY ART(クレイアート)さん。粘土というと、紙粘土や油粘土などは誰もが馴染みがあります。向山代表の作品は、それとはまた違うのですよね。
 
向山 樹脂粘土や紙粘土など、作品によって使う粘土は違うものの、私は基本的に石膏粘土を使っています。絵を描く場合、平面で表現するのは難しい影なども、粘土だと立体なのでハッキリと表現できるんです。
 
杉田 たしかに向山代表の作品は、影や人が動いている躍動感、日常の生活感が絵よりもリアルに表現されています。特に農業をモチーフとした作品は、私も農業をする身として、リアルさに驚かされました。素晴らしい観察力です。女優業も観察力が大事なので、意外に共通する部分も多いのかもしれませんね。見た人の心に響くような表現も意識されていると感じました。
 
向山 例えば伝統工芸の桐塑人形は、目で見て考えるのではなく、人形の中にある思いを心の中で感じてほしい。私がつくったものを皆様が見るときに「この人形は何を表現したいのか」と想像してもらえればと思い作成しています。そこが、クレイアートの楽しいところでもあります。
 
杉田 人形の深層心理まで表現なさっているのですね。クレイアート教室は、お子さんからご高齢の方にも親しめそうです。
 
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人形の仕草や表情から、さまざまな思いが感じられる
向山 高齢者のリハビリを兼ねて、介護施設などに呼ばれて行くこともありますよ。一緒に作品をつくりながら入居者さんとお話をする中で、私自身学ぶことも多いですね。
 
杉田 入居者さんも、きっと喜んでおられることでしょう。ところで、向山代表がクレイアートの道に進まれたきっかけは何だったのでしょうか?
 
向山 初任給で絵を購入するほど芸術が好きだった父の影響ですね。私も油絵などに親しみ、芸術がどんどん好きになりました。その後、30代の頃にセラミック製の人形を見て「自分でもつくってみよう」と独学でクレイアートを始めたんです。以降、この2018年で、もう42年になりますね。当時は手本にする方もいない時代でしたので、父の「作品を見た人の声を聞くこと」という教えに習い、日々試行錯誤をして改善していきました。