B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

障がい者と共に雑貨販売
できることで自由に参加

 

障がい者福祉への考えを一変させた作業所体験

 
glay-s1top.jpg
色とりどりの雑貨が並ぶ手づくりコーナー
タージン ずっと温めていた構想が、こうして形になったわけですね。みかちゅう工紡さんは雑貨屋さんを併設するなどユニークな取り組みが目を引きます。何か目標としている施設があるのですか?
 
立嶋 そうですね・・・私は、みかちゅう工紡をオープンする1年前に病院勤めをやめまして。就労施設を開こうとは思っていたものの、具体的にどうするかは白紙の状態でした。ただ、20数年前の1995年頃、学校の先輩の紹介で手伝うことになった作業所の記憶が頭にあり、ああいう場所にしたいなと思っていました。
 
タージン その作業所の取り組みが、素晴らしかったんですね。
 
立嶋 そうなんです。現在、障害者総合支援法という法律があります。以前は障害者自立支援法という名前でしたね。そういった法律ができる前の施設の1つで、脳性まひの中でも一番重い、寝たきりの人たちのお母さん同士が運営されていました。共同で寝起きや生活全般のお世話をされている中、私は月に2回お邪魔して、マッサージや立つ稽古などの機能訓練をしていたんです。その場の雰囲気が、想像していたのと全然違っていたんですよ。皆さん、すごく楽しそうで。
 
タージン へえー。やることがたくさんあり、大変そうなイメージがありましたよ。
 
立嶋 それが、悲壮感がまったくなくて、いつも明るいんです。わが子が寝返りを打つのに手を貸すときも、60代や70代のお母さんたちが髪振り乱して「おりゃー!」と笑顔でやっている(笑)。合間には、自分たちで手づくりしたレザークラフトなどをバザーで売ることも。本当にパワフルで、見ているだけでエネルギーをもらえました。
 
glay-s1top.jpg
タージン その強さ、ポジティブな姿勢には、勇気づけられますね。
 
立嶋 ええ。毎月そこへ通うのが楽しみでした。いろいろ見習いたいと思うと同時に、重い障害のある方たちは学校を出た後どうなるんだろう──ということに、それまで自分が無頓着だったことも痛感させられましたね。
 
タージン かつての作業所での体験が、みかちゅう工紡さんのルーツになっていることがよくわかりました。雑貨屋さんを併設したのは、その施設での経験から得たアイデアですか?
 
立嶋 雑貨屋にしたのは、幼い頃の、お店屋さんに対するあこがれの延長のようなものです。私が生まれた西成区の玉出は、有名な公設市場があるんですよ。そういった思い出もあり、B型事業所を開くぞと決心し、運良く商店街に空き店舗が見つかった際、「だったらお店にしよう」という直感が働きました。
 
 
 
 

アーカイブ一覧

分野で選ぶ

バックナンバー

最新記事

話題の記事