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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

顧客の喜びを第一に
最善のガス設備を提案

 

M&Aの荒波を受け、新しいセルビスが誕生

 
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 谷島社長は、この業界に入って長いのですか?
 
谷島 この業界に入ったのは19歳のときです。父が時間や収入が不安定な仕事をしていたこともあり、私は小さな頃から、定時で帰宅できてボーナスもある、安定した公務員のような仕事を夢見ていました(笑)。でも、高校卒業後の将来を考えたとき「これも公共の仕事だな」と思い、東京ガスの代理店企業に就職したんです。それが弊社、セルビスでした。
 
 その会社を、現在は谷島社長が経営されている。不思議なご縁を感じますね。
 
谷島 2018年現在、私は50歳なので、もう32年セルビス一筋なんですよ(笑)。この長いキャリアで工事から営業、設計まで、ガス設備のすべての工程で鍛えられました。入社当初は右も左もわからず、先代の関口浩会長や先輩方にずいぶん面倒を見ていただきましたね。
 
 ガス設備というと、住宅設備では特に安全面への配慮など、責任も大きな分野でしょう。正直、くじけそうになったこともあるのではないですか?
 
谷島 いえ、2004年の出来事に比べれば、些細なことばかりでしたね。実はこの年、M&Aで会社の経営陣が総替わりしたんです。従業員は勤続できたのですが、私としてはお世話になった関口会長を裏切るわけにはいかないと考え、会長と2人、セルビスの屋号で別会社として2004年3月1日に再スタートを切ることにしたんです。
 
 義理人情を重んじ、行動に移されたわけだ。ただ、先述の通り、それは谷島社長にとって大きな出来事だったのですね。
 
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谷島 M&A以前は、社員が50名おり、私にも10名の部下がいました。再スタート後は、10名の部下が行っていた仕事を私1人でこなさないといけないのですから、心労がかさみましてね。スタートから2週間で、ストレスからひどい円形脱毛症になったんです。そして忘れもしない4月5日、本当のリスタートを迎えました。
 
 鮮明に覚えていらっしゃるということは、谷島社長にとって大きな分岐点だったとお察しします。いったい、何があったのでしょうか?
 
谷島 毎日信じられない量の髪の毛が抜けるものですから、思い切ってスキンヘッドにしたんです。すると、気持ちが吹っ切れたのか、かつての前向きさを取り戻せました。「とにかくガムシャラにやっていくしかない!」と思えたんです。