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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 千葉県出身。農家として300年以上続く屋号「芝山」の家に育ち、植物に関わる仕事に携わりたいと、農業の道に。20代を営業職に捧げ、農作物の生産・加工・流通について最新動向を学び、その経験を糧に2012年2月、実家の農場を(株)芝山農園として法人化した。野菜の生産にとどまらず、貯蔵や加工設備も合わせ持つインダストリアルパークの構築を進める。【ホームページ

 
 
「オモシロ農業で、笑顔をつくる」──。伝統ある農地を大胆にアレンジし、従来の野菜農園に加えて貯蔵倉庫やカット工場、選果・出荷場も備える農業のインダストリアルパークを建設した株式会社芝山農園の篠塚佳典代表取締役社長。生産農家が直接タッチしてこなかった加工・流通のプロセスに切り込み、未来の農業の姿を模索し続ける篠塚社長に、これまでの歩み、そして今後の農園経営のあり方について、興味深い話をうかがった。


 

千葉県に農業のインダストリアルパークを開く

 
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インタビュアー 川上麻衣子(女優)
川上 篠塚社長は、千葉県香取市で代々農業を続けてきたご実家の屋号「芝山」の土地を受け継がれ、6年前の2012年2月に芝山農園として法人化されたとうかがいました。なぜ株式会社にしようと思われたのですか?
 
篠塚 私自身、農業関係の仕事に就いて16年ほど経ちます。きっかけは、前職で営業を担当していた頃のことでした。野菜の生産から流通、消費者であるお客様の口に入るまでのルートを間近に観察してきて、日本の農業の未来はきっとこう動く、だから自分はこうしたい、という明確なビジョンを持つようになったのです。そんな中で、実家を継ごうと決意。10年在籍した前職を辞め、新しい芝山農園の農業を一からしっかりつくり上げるための一歩として、法人化に踏み切ったわけです。
 
川上 野菜をつくるにとどまらず、加工や販売、体験農園の管理運営など、幅広い事業を志向されているそうですね。
 
篠塚 はい、それらを総合して、この地に農業のインダストリアルパークをつくりたいと考えているのです。地域環境に配慮したデザインや建築を一から考え、働く人たちへの負荷のかからない職場、農業により良く作用するための空間づくりを心がけています。
 
川上 いかにもスケールの大きそうなお話です。詳しく教えてくださいますか?
 
篠塚 香取市内の延べ12haの土地を活用し、野菜農園の近くに貯蔵倉庫、さらにはカット工場や選果・出荷場なども建設していく計画です。すでに稼働中の施設もあれば、まだ構想段階のものもあります。全体を「しばやまインダストリアルパーク」と名付けましたが、むしろ農業に関わる地域資源を集積した産業団地──と言い換えたほうがイメージしやすいかもしれませんね。工業団地は各地にありますし、商業系の集積地区もあるけれど、農業専門というのは珍しいのではないでしょうか。