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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

創業1世紀で若手も多数 
鍛造技術が自慢の鉄工所

 

1世紀で築いた業界随一の技術

 
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水野 それにしても、重要な部品を製造されているだけに、信頼に応えるのは並大抵のことではないと思います。
 
宮地 その通りで、高い技術が必要です。弊社にしかできない仕事も多いため、「いろんな会社を尋ねたのですが、技術的に難しいと全ての会社に断られてしまいました」と、弊社を訪ねてこられるお客様も多いんですよ。
 
水野 とても頼りにされているんですね! でも、なぜいの一番に宮地鉄工所さんにお願いしないんでしょう。
 
宮地 理由の1つとして、やはり鍛造業に対する認知度の低さがあります。また、弊社がつくる乗り物の部品として使われるスタビライザーはバネ鋼製で、中身がぎっしりと詰まった棒鋼が素材です。軽量車用途ではその部分が鉄パイプだと、そのほうが割安なんです。だから鍛造をご存じない方が、割安の方法を選ぶのはある意味自然ですよね。
 
水野 でも、パイプは中が空洞なので、強度が心配です。バネ鋼製のスタビライザーの代用になるのでしょうか?
 
宮地 重量の重いバス・トラック用では、強度が足りませんね。でもバネ鋼でスタビライザーがつくれる製造会社はほとんどありません。だから、最終的に弊社に依頼が持ち込まれるわけです。弊社には先々代、先代が積み重ねた技術とノウハウがありますから、お客様が一見不可能だと思われる案件も、可能にできるんですよ。
 
水野 実に頼もしいお言葉です! ところで宮地社長は、新卒ですぐこちらの会社に?
 
宮地 いえ、その前に一度、自動車部品メーカーで働きました。というのも、最初から1つの世界を極めると視野が狭まってしまうのでは、という怖さがあったのと、経営者としてマネジメント能力も養っておくべきでは、と考えたためです。
 
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水野 いずれ会社を引き継ぐ身として、一度外の世界を見ておこうと思われたんだ。メーカー勤務時代に、どんなことを学びましたか?
 
宮地 受注、製造、発注と、大きな仕事の流れを俯瞰することができましたね。どの作業工程にどう人が関わるかで、仕事の効率や品質に差が生まれることを学びましたし、全工程の流れを踏まえて結果を先読みすれば、お客様への付加価値も生み出せるとわかりました。家業に戻ってからも技術者タイプの先代が技術面を、私がマネジメント面をと、上手く役割分担して会社運営することができたと思います。
 
水野 親子ならではの良いコンビネーションが発揮できたんですね。高い技術力に組織マネジメント力が加われば、鬼に金棒です!