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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

美と健康の企画製造会社
シルク食品など独自技術

 

副作用の苦しみをなくそうと自力で開発決意

 
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シルクフィブロインと美容ローラー
鈴木 つまり、シルクの素を食品として体に取り入れるわけですね。どんな働きがあるか気になります。
 
吉川 長島先生と知り合ったばかりの頃、「シルクを摂取することで、あらゆる血液が正常値の状態に近づく」と言われたんです。正直、「ホンマかいな」と思いましたよ(笑)。簡単にまとめると、シルクフィブロインは多孔質──小さな孔が無数に空いた構造を持っていて、しかも胃液で消化されないので、体内で余分な脂や糖分を吸着して外に出してくれる。例えるなら、脱臭剤などに使う活性炭と似たような働きがあって、血液をキレイにしてくれるんです。
 
鈴木 血液の掃除をしてくれるわけですか。それはすごい! 吉川社長も愛用しておられるんですか?
 
吉川 もちろん、1日も欠かしたことはありません。私は毎晩少なくとも5合はお酒を飲むんです。しかし、2ヶ月に1度、社員5人と一緒に受けている血液検査では、正常な数値を保っています。5合が日課の肝臓とは到底思えないって、主治医の先生にも驚かれますね。
 
鈴木 吉川社長とシルクとの出合いは、いつ頃までさかのぼるのでしょうか。シルクを美容目的に使うこと自体、僕はうっすらとしか知りませんでしたが。
 
吉川 シルクを扱い始めたのは、1998年に入社した化粧品・健康食品の原料会社でのことです。フィブロインのシートをパック材として国内外に売り出し、この業界でシルクを世に出した世界最初の例となりました。私自身、もともと独立願望は特になかったんです。でも、長島先生の発見に刺激されて提案した企画がその会社でお蔵入りになってしまい、それなら自分でつくるしかないと、組織を飛び出すことに。この会社を2005年に設立したのは、シルクフィブロインを健康食品として商品化するためでした。
 
鈴木 長く勤めた職場を離れてまで、商品化したいと思わせた熱意の源は何なのでしょうか。
 
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吉川 私は9歳の時の交通事故が原因で、29歳で慢性骨髄炎を発症しました。半年の入院中に抗生剤の大量投与を受け、それから夫婦の間に生まれた子どものうちの2人に障がいが出てしまったんです。薬の副作用は飲み合わせの種類を増やすほど事後の追跡が難しく、手に負えなくなります。自分はおろか、家族にまで副作用が及んでしまったことはまさに痛恨の極みでした。そんな気持ちを日々抱えていた時、シルクフィブロインのことを知ったんです。
 
鈴木 そうでしたか。シルクフィブロインを健康のために応用できれば、たくさんの薬に頼らなくてもよくなるかもしれないという希望が見えてきたんですね。
 
吉川 ええ。何が何でも商品化しようと心に誓いました。