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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

福祉事業の総合展開で
世界を見据え地域に奉仕

 

福祉業界の成長のために

 
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中原 それから私も、「世界的に高齢化社会の中で、日本が福祉をリードする存在になれば、歴史に名を刻めるかもしれないよ」なんて言って、スタッフを激励しています(笑)。でも、せっかくそうして福祉の仕事へのモチベーションを高めてもらっても、福祉業界全体で見れば、結婚も難しいような待遇が現在の実情です。それでは人は辞めていってしまい、いつまで経っても業界は成長できません。
 
 「あの人がいなくなってから、サービスの質が落ちた」の繰り返しになってしまいますもんね。
 
中原 ですから大切なのは、若いスタッフに未来への希望を絶えず見せてあげることだと思っています。私が毎年新規事業を立ち上げるのもそれが理由で、会社全体の収益を上げることでスタッフの賃金を確保しつつ、福祉業界に秘められた可能性を提示しているわけです。
 
 なるほど、事業展開も人材育成もずっと先を見据えてのことなのですね。次はどのような展開をお考えですか?
 
中原 1つは海外進出、もう1つはここ荒川に終の棲家をつくることを考えています。海外進出については、先ほどお話しした通り、いずれ世界が高齢社会になった時に備えて、今から日本式の介護方式をコツコツ広げていくつもりです。
 
 文化が違う方々に、日本の奉仕する心を伝えるのは難しいのでは?
 
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中原 「人はお金より、誰かに必要とされてこそ動く」。これは、国籍人種を問わず不変だと思っています。私はこのことを、青年会議所の理事長としての活動を通して学びました。人ってやはり、どう信頼関係を築き、感謝し合えるかが大切なんですよ。
 
 確かに震災時には国境を越えた支援活動が行われますし、その通りかもしれませんね。終の棲家のほうは、どのような取り組みなのでしょう。
 
中原 現在、弊社では、高齢者の方々が最期の時を過ごせる施設を持っていません。せっかく晩節を共にした方々をしっかりと最後までお見送りできないほど寂しいことはないので、地域に安心して人生を全うできる場所をつくりたいと思っています。
 
 創業時から御社を支えてくれた地域のために、これからも邁進していかれるのですね。世界と地元の両方に向けられた中原社長の思いは、きっと次の世代にも伝わっていくと思います。僕も応援しているので、ぜひ福祉業界を盛り上げてください!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
誰かの役に立ち、「自分は必要とされている」と実感することです。そうすることで自身のパフォーマンスも上がり、大きな成長につながる。それが人生を豊かにしていくための、大きな手段だと思っています
(中原修二郎)
 
 :: 会社概要 :: 
   ■ 社名 有限会社ケア・プランニング
 ■ 本社 〒116-0002 東京都荒川区荒川4-9-11
 ■ 事業内容 デイサービス/訪問介護・訪問看護サービス/小規模多機能型居宅介護/居宅介護支援事業/福祉用具レンタル・販売/介護職員初任者研修事業/研修会・イベントの企画/介護サービスコンサルティング
 ■ 設立 平成15年3月
 ■ 従業員数 80名
 ■ 主な取引先 荒川区・台東区・東京都
 ■ ホームページ http://www.best-kaigo.com