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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

変化する不動産賃貸業で
永続する企業を目指す

 

変化に対応してこそ存続できる

 
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鈴木 一言で「不動産賃貸業」と言っても、その業態は様々なんですね。長い歴史の中で、その時々の時代の流れに合わせて事業内容も変容してきたのだとわかりました。矢口社長自身は、事業を継ごうという気持ちを最初からお持ちだったんですか?
 
矢口 そうですね。ただし、まずは自分のやりたいことをやってみようと思い、社会人第一歩目は三菱自動車工業に勤めることに。偶然、大学時代に購入したのが三菱車で、「自動車をつくってみたい」という思いだけで入社したんですよ(笑)。その後、家業を継ぐために実家へと戻りましたが、全く畑違いの当社で働くようになって感じたことは、業種が変わっても、根本となる“経営”に対する考え方というのは変わらないということですね。
 
鈴木 僕はサッカー選手を引退してから、セカンドキャリアを歩んでいる最中です。そうした中で、人生はサッカーチームに置き換えられるなって感じるんですよ。会社においては、社長は監督で従業員が選手、というふうに。きっと、何事も根本は一緒なんじゃないかと思うんですよね。だから、何かに困ったときは、自分がサッカー選手になるためにどのような努力をしてきたかを思い出すようにしています。それが、現在のキャリアにも応用できるはずですから。
 
矢口 確かにそうなのかもしれません。あとは、それを自分が今置かれた立場でどう生かしていくか、ということなんでしょうね。
 
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鈴木 例えば、サッカーにおける、スタジアムにいかにお客様を入れるのかという問題と、不動産賃貸業における、空きスペースにいかにテナントを呼び込むのかという問題は同じではないかと思うんです。それって結局、理論だけで考えていても結果はわかりませんよね。つまり、行動しなければ進まない。でも、リスクを恐れて行動しない企業も多くあると思うんですよ。その点、矢口昇商店さんは、業態を上手に変えて対応しているからこそ、ここまで発展されてこられたんだと感じました。
 
矢口 企業というのは、創業しても5年経つと半数以上が倒産してしまうという話をよく聞きますよね。そういう意味では、当社は創業してから100年以上、法人化してからも今年2月で58期になりました。ここまで生き残ってこられたのは、進化論で有名なチャールズ・ダーウィン氏が言うように、“変化”し続けてきたからだと思います。
 
鈴木 種は変化に対応できるものだけが、生き残れるというお話ですね。