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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝承された職人の心
極小部品に魂を込めて

 

お客様の叱咤で気付いたものづくりの極意

 
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水野 サン・デンさんでは、どんな部品を主につくっているのですか?
 
田端 人工透析のポンプの部品や保育器の部品など、医療機関連がメインですね。
 
水野 命や健康に直結する機械なので、いっそう精密度が求められますね。
 
田端 はい。でもその分、人の命を預かる大切な仕事だという誇りも大きいですよ。
 
水野 ユーザーは、自分では医療機器を直せません。だからこそ安定した品質が不可欠だと思います。部品製造において特に心がけておられるのは、どのようなことでしょう。
 
田端 一言でいうと“情”ですね。機械を組み立てる人、使う人への思いやりを忘れずに、部品と向き合うことを大切にしています。
 
水野 素敵です。しかし、全て手づくりだった昔と違い、自動化が進んだ現在、“情”を込めると言っても、正直ピンと来なくて・・・。
 
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田端社長が感銘を受けたという1冊
田端 機械とはいえ、全部が同じにはつくれません。実は、私が“情”について考えたきっかけも、機械を過信したゆえの失敗でした。入社してすぐの頃、ある部品を何度つくっても小さなひび割れができてしまい、お客様に迷惑をかけてしまったんです。原因は機械の設定ミス。しかし、そこに気付くまでに時間がかかりました。「機械がやっているのだから間違いはない。きっと偶然だろう」と、過信していたのですね。それをお客様に見透かされ、「田端君、ものづくりっていうのは情だよ」と指摘されました。
 
水野 そうか、機械は指示されたことを遂行するだけで、それは人が求める完璧とは、また違ったものなんですね。
 
田端 その通りで、例えば弊社の梱包では、鉄なら錆びないように乾燥剤のシリカゲルを同梱します。こういったサービス、思いやりの精神は、人ならではだと思いますね。
 
水野 一緒に仕事をしたときの気持ちの良さって、胸を打つ言葉同様に、いつまでも記憶に残りますしね。
 
田端 はい。まだ若造だった自分を叱ってくれた、そのお客様には、いい経験をさせていただいたと心から感謝しています。
 
 
 
 

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