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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

食文化で西川口を活性化
街を次世代に引き継ぐ

「アイラブ西川口」で地元を盛り上げたい

 
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外から見た勇馬本店の様子
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ボトル飲み放題サービスは大人気!
高尾 このボトル飲み放題というシステムは、お客様と当社、両方に得があるんです。料理を注文せずにボトルだけ飲むというお客様はいらっしゃいませんし、ドリンク単品で注文される場合と違い、その都度、スタッフがつくったり、運んだり、グラスを洗ったりする労力が省けます。お客様のほうとしても、濃さが自由に調整できますし、店が混んでいるときに「注文してすぐにドリンクが来ない」というストレスもなくなると思いませんか?
 
 確かに、おっしゃる通りだと思います。ユニークなサービスを考案されましたね。
 
高尾 料理の味にも自信があります。全店舗の食材は私が仕入れに行き、質の良いものを買い付けているんですよ。そのためには、漁師さんを直接訪ねて船に乗せてもらうことも(笑)。私の生まれ故郷でもある九州から取り寄せているものもあります。そういえば、城さんは鹿児島実業高校をご卒業されていますよね。勇馬で使っている醤油と味噌は、九州から取り寄せていますよ。
 
 本格的な九州の味まで楽しめるとは! 飲み放題にうまい料理・・・最高ですよ! ところで、西川口駅の周りだけで4店舗経営なさっているとおっしゃいましたね。失礼ながら、西川口駅はそれほど大きな駅ではないという印象があります。
 
高尾 城さんの言いたいことはわかります。ずばり「西川口でやっていけるんですか?」でしょう(笑)。以前、私は赤羽にある居酒屋で働いていました。やはり埼玉付近の商圏としては赤羽のほうが強いですよ。
 
 では、どうして西川口に?
 
高尾 西川口は私の地元なんです。商圏としては確かに弱いけれども、頑張って続けていたら、いずれ根を張ることができるのではないかと思いまして。また、多くの友人が西川口から離れていないのに、同窓会でも開かない限り、普段は全く顔を合わせる機会がありません。きっと、それは西川口にいる多くの人に当てはまると思います。ですから、誰かが音頭を取り、みんなの都合を無理に合わせなくても、各々の空いた時間にここに来れば地元の友人と会える。そんな店をつくりたかったんです。
 
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 とはいえ、実際に出店するのは勇気が必要だったでしょう? 僕も以前はスペイン料理の店を経営していましてね。開店前はお客様が来てくださるのか、心配でした。
 
高尾 確かに、「アイラブ西川口」と理想を掲げたものの、本当に西川口でやっていけるのかという不安はありました。貯金を全て改装費や準備などにつぎ込んでしまったので、運転資金として残ったのはわずか。妻と4人の子どもを抱え、果たして暮らしていくことができるのかと・・・。
 
 しかし、現在の経営状態からすると、心配する必要はなかったようですね。
 
高尾 今なお心配の種は尽きませんが(笑)、この仕事が好きだから、そして西川口が好きだからこそ、ここまでこられたのだと思っています。また、たくさんの協力者に恵まれたことも私にとっては幸運でした。