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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人を重視する飲食店
働く姿で楽しい時間を

 

経営者には仲間と共有できないつらさもある

 
水野 難しいご決断だったと思いますが、アルバイトだった仕事が本職になったことで、新しい夢も生まれたのでは?
 
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岩月 最初はそれほど強い覚悟を持って始めたわけではなかったものの、一応、30歳までに店を持とうと決めていました。その目標は形の上では叶い、35歳まではオーナーのもとで“雇われ社長”という立場でいろいろ経験させていただきました。その後、やはり自分の城が欲しくなったんですよ。お給料がいただけるというのはありがたいもので、安定した収入だけを求めるなら、無理に独立なんてしないほうが楽に暮らせるでしょう? でも、全てを自分で動かす喜びに、お金では買えない価値があると気付いたんです。気付いたおかげで、それまでより大変な毎日を送ることになりましたが・・・(笑)。
 
水野 経営者になると業績の数字が自分の身に、良くも悪くもダイレクトに響いてきますものね。きっと、つらいご経験もあったと思います。
 
岩月 私は綿密な計画を立てて実行していくよりも、その時々の機運を大事にして勢いで決めるタイプ。最初に銀座で始めた下着販売業では苦労しました。銀座でうまくいったのに気を良くし、大阪、福岡と店を増やしたら、これが全くだめでして。幸い、後続の2店舗を畳んだだけで乗り切ることができました。その時の切羽詰まった記憶もあるので、飲食業に進出してからも、この下着店だけは守っているんです。
 
水野 その後は飲食店が軌道に乗って店舗も増えて順調そのものに見えますが、今も経営することの恐さを感じることはありますか?
 
岩月 この先も恐くなくなることはないでしょうね。要するに、自分のためだけにお金を使えない、稼いだお金を残しておかなければいけない恐さです。スタッフやその家族も含めると何十人という人の生活がかかっているので、手にしたお金で自分1人がいい車に乗り、おいしいものを食べる、というわけにもいきません。
 
水野 それがたぶん、経営者の誰もが抱える重圧なんでしょうね。とはいえ、世の中には自分の利益のみを考える経営者も少なからずいます。そうやってスタッフの方の生活をしっかりと考えてくださる岩月社長なら、スタッフさんは安心して付いていけると思いますよ。  
 
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麻布十番のイタリアン「manzone trattoria」
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銀座にあるダイニングバー「GINZA PLUS」