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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

社会とアート結ぶ発信源
包装デザインに芸術祭も

 

家業を柱にアートの力が生きる次なる一歩へ

 
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家業を表す“酒”と、新たに加えていく“to”を合わせたロゴ
桑原 その後は、これまでのアートを通した地域づくりで経験したことを活かし、それを普遍的かつフレキシブルに活動したいと思うようになりました。そして可能な限り、地域に還元したいと。また、家業で展開していたコンビニ経営を見直す時期だったこともあり、後を継いで新たな事業に乗り出そうと決意したんです。もともと弊社は1980年代のコンビニ黎明期に五反田エリアで最も早く、酒販店からコンビニ事業を始めました。戦後、居酒屋を複数展開していた時も、社会的に居酒屋のニーズが高まり始めていた。ですので、新しい取り組みをすること自体、弊社としては強い違和感はありませんでしたね。
 弊社で働き出して驚いたことがあります。1970年代につくられた社訓の中に、「受け身で仕事をするな。先手、先手と働きかけよ」「長期計画をもて。そこに努力と工夫と、そして楽しみがある」という言葉がありました。これらは、私の何となく感じていた仕事に対するポリシーと同じなんですよ。
 
宮地 それはすごい! 社訓を見ていなくても、先代の方々の働かれる姿をみて自然に受け継いでいたんですね。ちなみに、酒屋さんは今後どのように運営されるのでしょう?
 
桑原 日本酒に特化した中で、お酒を売るだけではなく、生産者の思いやその土地の歴史も伝わるような場を提供したいですね。人が集い、新しいコミュケーションや発見を誘発する場をつくるという意味では、アートで手がけていることと同じなんです。現在、新店舗の開発に向けた計画を進めています。
 
宮地 知識や経験が、家業でも活きているんですね。
 
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桑原 もともと幼い頃から店の手伝いなどを通し、お客様と真摯に向き合っている風景を体感しています。また、前職でもショップや産直での小売りの現場に携わってきました。そういったお客様との“face to face”の関係性は、どんな仕事においても重要だと思います。そして、様々な価値観やニーズをまずは受け入れ、そのうえでお客様の理想へ調整していく必要があるんですよ。
 
宮地 現場の状況に理解のある桑原さんが紹介されるデザイナーなら、クライアントも安心して仕事を任せられると思いますよ。桑原さんは、それぞれの立場の方に寄り添って背中を押してくれるような印象を受けました。最後に、今後の方針を教えてください。
 
桑原 桑原商店to+の「to」は、何か“と”何かをさらに足していくという意味があるんです。ギャラリーと酒販店、様々な地域でのプロジェクト、そこに、それぞれの事業に関わっていただいているたくさんのクリエイティブな方々や専門家のお力添えをいただければと思っています。将来的にはそれらが一体となった、クリエイティブなプラットホームとして成り立たせ、次なる事業を展開する原動力に結びついていくことを目指しますよ。
 
宮地 常に新しいことに挑戦し続ける、御社の今後が楽しみです。頑張ってください! 
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
自分自身が楽しく真剣に向き合い、そしてプロジェクトに関わってくださった方々も楽しいと感じられる環境にすることですね。みんなが幸せになれるような仕組みづくりを目指しています。
(桑原康介)
 
 :: 会社概要 :: 
   ■ 社名 株式会社桑原商店to+
 ■ office 〒141-0031 東京都品川区西五反田2-29-5 桑原ビル
 ■ gallery 〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-12-4 B1F
 ■ 事業内容 商品デザイン・美術展覧会・地域づくりなどの総合的なマネジメント/酒類などの販売
 ■ 設立 昭和25年9月
 ■ 従業員数 8名
 ■ 主な取引先 地方公共団体、各地の中小企業メーカーなど
 ■ ホームページ http://to-plus.jp
 
 
 
 

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