B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

宮大工の経験を活かした
魂を宿す職人デザイン

 

弟子入りまでの苦難の道

 
140716_k1834_d01.jpg
安達 卒業後はとにかく本物の茶室を見たかったので、京都に行くことにしました。それで、あてはなかったんですが、いろいろな方と出会って情報を集めたりしながら、茶室のあるお寺などを訪ねて回ったんです。
 
宮地 何のあてもなくですか!? すごい行動力! 結果的に、茶室を見ることができたんですよね? 初めて体験した時の感動は相当なものだったと思います。
 
安達 想像を上回る素晴らしい体験でしたよ。空間の使い方が想像以上に美しくて、「これに人生を賭けよう」とあらためて決意しました。それで、京都で宮大工として弟子入りさせてくれるところを探すことにしたんです。自分の人生を左右することなのでかなり入念に調べて、「ここだ!」と決めた1件に絞り込んで、頼みに行きました。でも、話もできずに断られてしまう。だからまた次にお願いするところを決めて、訪ねるたびに「入れてください」「ダメだ」の繰り返しが続きました。
 
宮地 非常に敷居が高そうな世界ですから、とても大変だったろうと思います・・・。
 
安達 一番厳しかったのは、親方と話すらできずに、その奥さんやお弟子さんに門前払いされてしまうケースが多いことでした。自分の気持ちを伝えることすらできない時は辛かったです。でも、そんなことで心が折れては飛び出してきたことが無駄になってしまうので、とにかく諦めずに探し続けました。私はとにかく、考えすぎて一歩踏み出す勇気が出なくなるのが嫌な性格なんです。結果的に30人以上の親方を訪ね回って、ようやく弟子入りを認めてもらえるところを見つけました。
 
140716_k1834_g02.jpg
宮地 技術はもちろん伝統やしきたりもあるでしょうし、スタートラインに立つだけでもすごく大変な世界なんですね。それなのに、熱意を持って諦めずに受け入れてくれるところを探すなんて、すごいバイタリティだと思います! それから7年間、宮大工として活躍されるわけですけど、具体的な技術指導などはあったんですか?
 
安達 基本的には自分の体で覚えるつもりでいないとダメですね。現場で親方に怒られながら、独学で技術を身に付けていくことが何よりも大事なんです。弟子入り当初、「本当にこの世界はすごい」と感じました。兄弟子はみんな、「この道で手に職をつけるんだ」という意気込みに溢れていて、脇目もふらずに仕事に取り組んでいましたから。
 
宮地 特殊な業界ですし、大工仕事が好きでないと、とても続かない世界なんだろうなぁ・・・。でも、頑張れば高度な技術を身に付けられるのは職人さんの世界ならではですよね。
 
 
 
 

アーカイブ一覧

分野で選ぶ

バックナンバー

最新記事

話題の記事