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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

心に残るシーンを演出
特殊効果のエキスパート

 

進むべき道を照らした、仲間からの一言

 
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コンサートが盛り上がるキャノン砲は先代の発案
長澤 今年2013年で創業43年という酸京クラウドさんは、業界でも老舗。創設者である小峰社長のお父様は、日本における特殊効果の第一人者だそうですね。
 
小峰 祖母が営む高圧ガスボンベディーラーから、父が独立したのが酸京クラウドの始まりです。特殊効果の世界に入ったのは、ボンベの卸先に 「演出もやってくれ」 と頼まれたからだと聞いています。テレビ局や劇団に出入りする中、苦労を重ねながら、新しい機材を発案して・・・そうそう、キャノン砲も、父がつくったんですよ。
 
長澤 そうなんですか!? 今じゃコンサートや歌番組で定番の効果ですよね。どうやって考えついたのでしょう?
 
小峰 仲間内での思いつきだそうです(笑)。でも、そうやって試行錯誤した父のおかげで、現在の酸京クラウドが特殊効果の総合商社的な存在になれたのだと思います。
 
長澤 小峰社長がこの道に進んだのも、お父様の姿を幼少期から見ていたからでしょうか。
 
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小峰 それがそうでもないんです(笑)。高校の夏休みに会社を手伝った時は 「この仕事はしたくない」 と心に決めていましたね。父への対抗心があったんですよ。それで、大学では自分の好きな数学を専攻し、コンピューターソフト制作会社に就職しました。
 
長澤 父と息子って、お互いに素直になれないところがありますよね(笑)。でも、その後、親子で仕事をするようになったきっかけは何だったのですか?
 
小峰 28歳の時に 「人手が足りないから」 と頼まれ、ミュージカルの現場に参加しました。その打ち上げの場で、別部署のスタッフから 「特殊効果の場面で、いつも大きな歓声が起きます」 と声をかけていただいたんですよ。その時、舞台の向こうにお客様がいることを強烈に実感しました。「自分は仕事場である舞台の上しか見ていなかった」 と気付いたんですね。そこから特殊効果への興味が一気に深まり、「雇ってください」 と父に頭を下げました。
 
長澤 素晴らしい仕事と悟る、運命の一言だったのですね。小峰社長が入社され、お父様も嬉しかったと思いますよ。
 
小峰 少し回り道をしましたけどね(笑)。でも、一般的な社会常識を学べた会社員時代の経験は貴重で、今も仕事に活かされていると思います。