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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

農産物に込められた
生産者の思いを伝えたい

 

黄金タモギをみんなで栽培しよう!

 
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杉田 安価な輸入品も国産品も、小売業の方々にとっては同じ商品かもしれませんが、それぞれに長所短所があるはず。それぞれの特長をきちんと消費者に伝えて、消費者はそのうえで国産品か輸入品かをセレクトできる状況が生まれてほしいですね。
 
古井戸 私は20年前、フィリピンで7ヘクタールほどの農園を経営していたことがあります。フィリピンには害虫が多く、強力な農薬を使わないと駆除できないんですよ。でも、試行錯誤して、農薬を極力抑えた栽培を行っていました。恐らく海外にもそういう真摯な生産者さんがいることでしょうから、小売業の方々にはその辺りを伝えてもらいたいですし、私たちも頑張っている生産者の思いを伝えていきたいと考えています。
 
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様々な栄養素を含む、錠剤の「黄金タモギ」
杉田 生産者の方々のためにも、これからも質の高い食材を提供していただきたいです。他にもう一つ、今後力をいれていこうとなさっている事業があるとうかがいましたが。
 
古井戸 はい。当社は、「黄金タモギ」 というタモギ茸の栽培事業者を募る代理店として、黄金タモギの販売元である日本通商さんと関東総代理店契約を結んでいるんです。
 
吉田 黄金タモギの国内市場は400億円とも言われていて、需要も大きいですし収益性の高い栽培事業なんですよ。たとえばパートさんを2名雇って月産で1200菌床を栽培すると、経費を差し引いても年間で約540万円ほどの利益を見込めます。
 
杉田 それはすごいですね。でも、人工で栽培するのって、専門家でないと難しくないですか。
 
古井戸 確かに 「人工栽培は難しい」 とされてきたのですが、日本通商の研究により、安心な無農薬栽培方法で大きな収益をもたらす仕組みが確立されています。当社はその代理店として、栽培事業者さんを拡充していく予定です。
 
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吉田 黄金タモギの栽培は、キノコの中で最も収穫の回転が早いんです。たとえば、ホンシメジは約110日、エノキは約65日、シイタケは約140日、収穫までに日時がかかります。いっぽう、黄金タモギは1回目の収穫に20~22日しか、かかりません。また、一つの菌床から4回も収穫できるうえ、1回目以降は前回の収穫時からわずか5日後に収穫できるんです。しかも、栽培施設の面積が小さくて済み、ホンシメジ、エノキダケのように大規模な冷暖房装置を必要としませんから、栽培コストも抑えられるんですよ。
 
杉田 私たち消費者も、希少価値の高いタモギ茸を手軽に食べられる時代になったんですね。出汁がよく出るし味がいいから、キノコ飯、鍋物、てんぷらなど、食通にも人気が高いですし、最近はいろいろな料理法が研究されていますよね。健康食品として加工されることもあって、糖尿病やがん患者の方々からも評判がいいと聞いたことがあります。
 
吉田 おっしゃる通りなんですよ。だから、消費者の方々の需要も高まっておりますし、事業者の方々には、このおいしいキノコを栽培する喜びをぜひ体感していただきたいです。そのためにも、頑張ります。
 
 
 
 :: 事業所概要 :: 
   ■ 事業所名 Forest&Mash.Link/七宝堂
 ■ 所在地 〒370-2215 群馬県甘楽郡甘楽町造石542-4
 ■ 事業内容 自然食品販売
 ■ 設立 平成24年9月
 ■ 主な取引先 株式会社マルエイ/ファームドゥ株式会社