プロフィール 埼玉県出身。1958年、明治大学商学部卒業。就職難のため自ら建材業を始め、(株)埼玉建材を設立。1963年には(株)埼玉不動産を設立し、不動産業に進出。右肩のぼりで業績を上げるも、オイルショックの影響などにより廃業。1978年、葬祭事業に意義を見出して起業。1981年に(株)葬祭センターとして法人化。以来、香典総額の範囲内で行なう「香典葬」※商標登録済を提唱し、業界内で異彩を放っている。
少子高齢化や核家族化といった社会環境の変化に伴い、寺院や墓地、葬儀など、人の命の終着駅を取り巻く環境も大きく変化している。特に葬儀は、地域コミュニティの崩壊と、不透明かつ高額な費用の問題で、家族葬や密葬など小規模なものへシフトする傾向が見られる。しかしそれは 「本当の葬儀」 が理解されていないからだと、株式会社福祉葬祭の武笠文吉社長は指摘する。それはどういうことか? 詳しくお話を聞いた。
集まった香典の範囲内で
葬儀を執り行う 「香典葬」
インタビュアー 秋川リサ(女優)
秋川 今日は、さいたま市に本社を置く株式会社福祉葬祭さんにお伺いして、武笠文吉社長のお話をお聞きします。こちらでは、他の葬儀社とは一線を画したサービスを展開されているとお聞きしました。
武笠 当社が提供しているのは 「香典葬」 と申しまして、特に新しいとか画期的なものではなく、集まった香典の範囲内で葬儀を実施するという、むしろ日本古来の風習に基づいた葬祭サービスです。これは要するに、まとまったお金がなくても、しっかりとした葬儀を執り行うことができるということです。
秋川 なんとなく葬儀の費用って不透明で、とりあえず 「高い!」 というイメージがあって、私なんかは子供に 「あんまり盛大にやらないで」 なんて話をしているのですよ。
武笠 それは間違った認識です。もちろん、秋川さんの言うとおり、どんな親御さんだって子供に負担はかけたくないでしょう。だから家族だけで密葬を・・・という話もよく聞きますが、実は葬儀の規模が小さくなればなるほど、かえって遺族の負担になるのです。できるだけ人を集めて、香典がたくさん集まるようにするほうが負担が軽く済む。それに、皆で盛大に送り出してあげるほうが故人も喜びます。
秋川 どうして我々は、そのような間違った認識を持つようになったのでしょうか。




