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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

逞しい根に育つ花のような
マンパワーに優れた警備業

 

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時東
 でも、そういった完全な警備体制があるから、箱根駅伝のランナーも大勢の観客の中を安心して走れるんでしょう。
 
岩瀬 ありがとうございます。私は、警備業の本質は “人が人を安らぐ” ところにあると確信しています。選手が全力で試合に打ち込めるように彼らをしっかりと支えていく応援団と同じなんですね。マンパワーこそが顧客の安全保障の拠り所だと考えるから、大手のように機械に頼った警備や、工事現場や交通誘導警備は絶対にやりません。その仕事の注文がきても、マージンも取らずに他の会社を紹介してしまいます。この点も当社の大きな特色なんじゃないでしょうか。
 
時東 人が建物の中にいてくれたほうが安心ですから、機械に頼らない常駐施設警備にはすごく共感します。でも、工事現場や交通誘導警備も “人が人を安らぐ” テーマにつながる気がしますけども。
 
岩瀬 工事現場や交通誘導現場への警備員配置は法律で義務になっていて、仕事も多いんです。だから新規参入が容易で、かつ、過当競争気味なんですよ。しかも、危険と隣り合わせの辛い業務のわりに仕事は不定期で、人の入れ替わりが激しくなります。これでは人は育たず、マンパワーを発揮することはできません。
 私が追求しているのは、“人と人がお互いに支え合うセキュリティ” ですから、顧客との信頼関係の中で成立する常駐施設警備・イベント警備に集中しているのです。
 
 

人脈を活かして事業スキームを変革

 
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時東 岩瀬社長は、ずっと警備業界で働いてこられて、独立された形でしょうか。
 
岩瀬 いや、早稲田大学を出た後は、中堅の鉄鋼専門商社に勤めていました。旭総合警備は父が始めた会社です。当初は大手自動車ディーラーの子会社として、夜中に大型トレーラーで新車を運搬する際の交通誘導警備と、新車の盗難警備を主業務にしていました。それが、私が30歳の時に、運搬体制が変更になってしまい、大手警備会社の機械警備システムに切り替えられたんです。それで急遽、商社を辞めて父を助けることになったのです。
 
時東 商社に取られた息子が帰ってきて、お父様も喜ばれたのでは?
 
岩瀬 そうですねえ・・・。最初は、鉄鋼の現場で鍛え抜いた体だけが資本でね。靴がペシャンコになるまで飛び込み営業をして回ったものです。実は、その頃は工事現場や交通誘導警備も請け負っていたんですよ。だけど、ある工事現場で警備員を使い走り扱いにされて、カチンときましてね(笑)。「これは絶対に違うぞ」 と。機械の警備システムも徐々に台頭してきて、体が強くて真面目なだけでは仕事がなくなると思って危機感を持ちました。