プロフィール 山口県出身。建設現場監督から営業職、鳶職を経て石油製品業界に興味を持ち、製油から流通まで勉強。バイオ燃料についても研究する中で、バイオディーゼル燃料の品質問題の解決に意欲を燃やすように。2005年、関東バイオエナジー(株)を設立。新型のコモンレール式ディーゼルエンジンにも対応するバイオディーゼル燃料を廃食用油から精製する技術を開発し、コープネットグループを筆頭に、着実に導入実績を増やしている。
資源循環型社会を形成する一環として、廃食用油をリサイクルしたバイオディーゼル燃料が注目されている。しかし、現在のバイオディーゼル燃料は小ロット製造が大半だ。そのために品質が安定せず、普及が進まない中で、大ロット製造に挑戦して世界最高品質レベルのバイオディーゼル燃料を開発し、年々業績を伸ばしているのが関東バイオエナジー株式会社である。同社の取り組みに、成功する環境ビジネスのあり方の一つを見た。
バイオディーゼル燃料の可能性

インタビュアー さとう珠緒(タレント)
さとう 御社ではバイオディーゼル燃料の製造・販売を行なっているそうですね。そもそもバイオディーゼル燃料とはどんな燃料でしょうか。
細川 バイオマス、つまり植物を原料にした燃料で、軽油の代替燃料として今世紀初頭から商用化が始まったいわゆる「新エネルギー(再生可能エネルギー)」の一つです。
植物は二酸化炭素を吸収して育ったものですから、これを原料にしたバイオディーゼル燃料は地球の二酸化炭素を増加させません。さらにバイオディーゼル燃料の排気ガスは軽油に比べ不燃化水素を93%、一酸化炭素を50%、粒子状浮遊物質を30%減少させると言われています。非常に環境に優しいのです
さとう 燃費はどのくらいですか?また、気になるお値段のほうはどうなるでしょうか。
細川 燃費は実測で1リッター当たり15km強(使用車輌:日産X-TRAIL)。軽油とほとんど変わりません。バイオディーゼル燃料は純度100%で使えるものと、軽油に5%混ぜて使うものがあり、当社の製品は前者です。こちらには軽油引取税がかかりませんが、製造コストの関係上、値段は現在の軽油と同等にてご提供しています。
さとう 同等の額で環境により良い燃料が提供できるのであれば、充分魅力的ですよ。
ところで、バイオディーゼル燃料を実際に使う際は、エンジンの改造が必要になりますか?

細川 ディーゼル車ならどんな車種でもそのまま使えます。ご安心ください。
特に当社製品は、新型ディーゼルエンジンのコモンレール式ディーゼルエンジン(コモンレール式電子制御直噴射エンジン)にも対応しているのが大きな特長です。従来のバイオディーゼル燃料は低温では粘度が高くなり、コモンレール式には使えなかったのですが、当社は独自の技術でこの問題を克服しました。新型エンジンも含めて、すでに1000台以上のディーゼル車に当社の製品をご採用いただいています。
さとう 自動車関係のエコでは、電気自動車やハイブリッド車のエコカーが注目されていますが、価格が高くて普及が遅れています。その状況に一石を投じられそうですね。
細川 地球温暖化や石油資源の枯渇という時代的背景もありますし、バイオディーゼル燃料を採用する車は、これからエコカーの一つとして着実に増えていくと思います。




