プロフィール 山口県出身。中学から東京に移り、大学を卒業後、フォーシーズンズホテルやワシントンホテルで知られる藤田観光(株)に就職。不動産部門を経験した後、同社初のゲストハウスウエディング事業の開発室長を任されたのを機に、企画・運営・管理までのウェディング事業のノウハウを蓄積した。2009年7月、(株)b.noteを立ち上げて独立。新郎新婦の心の琴線に響くサービスでウェディング業界に新しい風を吹かせている。
葉山の海を臨むロケーションに、昨2009年秋にリニューアルオープンしたウエディング・ゲストハウス「葉山ホテル音羽ノ森 別邸 Un rivage(アンリヴァージュ)」。美しい海と上質のホスピタリティでカップルの人気を呼ぶ「アンリヴァージュ」の仕掛け人が、株式会社b.noteの新井達夫社長だ。「大企業にはできない理想の結婚式を提供しよう」と設立した会社で、プロフェッショナルなスタッフとともに奮闘する新井社長に、ウエディング業界を生き抜く極意を聞いた。
既存のホテル業界に飽き足らず独立
インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 新井社長は最近まで藤田観光さんにお勤めで、ホテルやゲストハウスのプロデュースやオペレーションをしていらっしゃったとか。独立のきっかけから教えてください。
新井 僕は以前から、「いつかは理想の会社を・・・」 という思いをずっと持っていました。前職に勤めていた2008年10月に東京・田町に新ブランドのホテルをオープンさせた際に、「ライフスタイルにこだわりのある人たちに泊まっていただけるホテルにしよう」 ということでブランドづくりから参加したんですね。それで、食器から制服まですべてを決めていったわけですが、制服は、スタッフのやる気やモチベーションを上げてもらうために、TOMORROWLANDさんのスーツにしました。
ところが、上役が30人ぐらい集まる会議でこれを発表すると、「TOMORROWLANDって何?そんな先鋭的な服装でホテルに立つのはどうだろう?」 って反応だったんです。ホテル業界は役所っぽいところがあって、前例の有る無しが判断基準だったりするんですよね。それでその時に、「自分はこの先も、この会社で感覚を共有しながら仕事をしていくには、『実はTOMORROWLANDさんという洋服屋さんがありまして・・・』っていうところから説明していかなければならないのか」 と思い、違和感の固まりみたいになっちゃったんですよ。
矢部 じゃあ、その制服案は通らなかったんですか?

新井 通しました。でも、サイジングの段階で 「カッコいいように、ピッタリめに着てね」 と言っていたのに、スタッフが着ているのはダボダボなんですよ。
矢部 単に動きやすさを優先させると、そうなりますよね。
新井 結局ね、目指す姿に本当にこだわるなら、企画した当人が現場に入って、「制服はそうじゃない」 「そのテーブルはそこじゃない」 と言い続けないと、いい空間は作れない。それなら自分でやるしかない、と思ったんです。




