株式会社人材コンサルティング&カンパニー CEO 兼 代表取締役社長 宮本剛獅
人材紹介業を通じ
雇用の拡大に貢献する
経歴や適性検査だけで能力評価はできない

五十嵐 最近では一般社員クラスの就・転職紹介もやっておられますが、こちらにも範囲を広げられたのはなぜですか。
宮本 リーマンショック後のあたりから、「1回でいいから就・転職のチャンスをください」 といった、悲鳴のようなメールが時々飛び込んできていました。初めの頃は 「当社はヘッドハンティングを専門にしていますので」 と、そうしたご依頼は丁重にお断りしていました。ところが、景気が最悪になった2009年の初め頃からそうしたメールが急増してきて、「これはもう放っておけない。この方たちの就・転職問題をなんとかしてあげないと」 という気持ちになり、一般クラスの就・転職紹介業務も開始しました。
五十嵐 就・転職紹介会社ならいくらもあるのに、それがヘッドハンティング専門の御社にまで来たのですか?
宮本 実はそれが業界全体の問題なのです。多くの会社は就・転職紹介業務をコンピュータマッチングで処理しています。エントリーシートに記載された希望の業種、職種、年収、勤務地などのデータと求人側の募集データをコンピュータで機械的にマッチングして紹介しているわけです。もちろん、良心的な会社は最終的には適性検査などもしていますが、私は、それでもちょっとおかしいと思います。
そもそも、人の能力なんて履歴書や職務経歴書などのレジュメや適性検査だけで評価できるものではありません。能力評価には、データ評価以上に、眼識による人物評価が重要です。

五十嵐 データ評価といえば、数値で貢献度を査定する成果主義も、問題点が指摘されていますよね。
宮本 おっしゃる通りです。人間には数値化できない能力がいっぱいある。能力評価は美術品の評価と同じです。美術館が美術品を購入する時に、制作者、制作日、値段などのデータだけでは購入しないでしょう。その美術品の芸術性を眼識で鑑定した上で購入しますよね。ところが、この業界では 「鑑定士」 のいる会社が極めて少ない。レジュメや適性検査などのデータマッチングに頼るから、就・転職された方が転職先で活躍できないケースが多いのです。そうした不満を持った方々が、当社の噂を聞いてメールをくださるのです。
ですから、人材紹介会社がミスマッチのない紹介をするためには、言わば 「人材鑑定士」 の育成が急務だと私は思います。
安易な理由の就・転職は商機を潰してでもNG

五十嵐 御社ではどなたがこの事業を担当されているのですか。
宮本 当社の新事業ということもあり、最初は私が直接担当していましたが、今では優秀なコンサルタントが手伝ってくれています。
五十嵐 それは頼もしいですね。宮本社長は、マッチングの際は何を重視されますか。
宮本 ずばり、面接です。約20年にわたって人材採用と人材育成をやってきましたので、5分も面接すれば、その方の資質や能力を見極められます。それを見極めた上で、その方に合った会社を探し、レジュメの書き方まで含めて就・転職の助言と支援をさせていただきます。
ポイントとして、就・転職の相談に来られた方には 「学生時代に考えていたことから、将来設計のことなど」 を徹底的にお聞きしています。



