プロフィール 東京都出身。旅行ビジネスの専門学校を経て、カナダの地上手配会社の東京営業所に勤務。2000年5月、営業所が(株)ismへと改組された際に代表取締役社長に就任する。2001年、カナダの秘境への体験旅行を提供するオリジナル商品『生涯感動』ツアーを企画し、業界での注目を集める。現在は国土交通大臣登録旅行業の認可も取得し、『生涯感動』ツアーのアメリカやオーストラリア版も積極展開中。独自の視野を持つツアー・プロデューサーとして高い評価を確立している。
広大な自然に神秘的な荘厳さを漂わせ、静かに眠るカナダの大地。その魅力を余すことなく伝えるのが、(株)ismの『生涯感動』ツアーである。自然を愛して生きるカナダの人々のように、飾ることなく、ありのままの感動を伝えることこそが旅行のプロの使命であると語る野口和哉社長の言葉は深く、どこまでも優しい。北米大陸、オーストラリア、そして日本へと結ばれる感動の紀行案内に、静かに耳を傾けてみたい。
カナダには未知なる大自然の魅力がある

インタビュアー 山本みどり(女優)
山本 ismは本物のカナダの魅力を伝えてくれるとの評判をお聞きしてお邪魔しました。なぜ、カナダにそこまでお強いのですか。
野口 皆様が海外旅行に行かれる際の窓口は、普通、旅行会社ですよね。でも、海外旅行という賞品は様々な業者の分担によって構成されています。現地でのホテル、レストラン、ガイドなどの手配や調整はツアーオペレーターと呼ばれる地上手配会社が担当していまして、ismの前身はカナダのツアーオペレーター会社の日本営業所でした。もともとがカナダの会社なのですよ。我々は、どれだけ魅力的なカナダの旅をコーディネートし、旅行会社が一般のお客様に提供するパッケージを企画できるかの提案力が問われるわけです。
山本 カナダには独特の魅力があって、日本人観光客の人気も高いのでは。
野口 高いですね。一時期は、隣国の米国人を除いては、世界で一番カナダに行っていたのが日本人でした。全盛期は75万人に達していましたが、残念ながら今は、テロや不況の影響で20万人を割ってしまっています。特に、9・11のテロやSARSのピークの頃には、まったく仕事がない状況に追い込まれました。旅行会社からの突き上げも厳しくなりまして、私たちとしてはもう一度、カナダの魅力をアピールする方法を突き詰めて考えざるを得なくなった。その結果、ある重大な見落としに気付きました。

カナダは御存知のようにアメリカと隣接していますが、その国境沿いの800kmから1,000kmの周辺に人口の8割方が住んでいて、ナイアガラの滝やモントリオール、カナディアンロッキーなど 「日本人にとって」 の観光ポイントは、その地域に集中しています。それより北は環境が厳しく、人よりも動物のほうが多い自然地帯。でも、実はこのエリアにこそ、カナダの本当の魅力が隠されているんですよ。我々はそれを思い出したんです。
実際、アメリカ人やイギリス人、ドイツ人は好んでこの秘境に足を踏み入れます。なのに、日本人はまったく知らずにいる。こんなもったいない話はない。そう思い、あらためてカナダをリサーチする旅に出ました。つまり、私たちの “新たな旅” が始まったわけです。




