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経営者インタビュー チャンスも困難も、すべてを楽しむ―そんな仕事人たちの経営にかける思いと哲学を、凝縮して紹介します。日々のビジネスに発見を生む、時代と自らに挑み続ける経営者の素顔がここにあります。

第一医科株式会社 代表取締役社長 林 正晃

耳鼻咽喉科医療に貢献する
伝統と信頼のFirstブランド

 
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五十嵐 半世紀以上の伝統を持つ会社の二代目として、一番心掛けていることは何ですか。
 
 現在の役員や幹部社員は皆、私に仕事を仕込んでくれた先輩たちです。つまり、それぞれの担当分野に関しては私以上に知識や経験が豊富ですし、実務は安心してお任せできます。そうした中で私が社長として果たすべき仕事は、大きくは2つしかないと考えています。
 1つは、社の歴史と顧客に対し責任を持つこと。半世紀を超える営業活動の中で、当社の顧客は、日本全国約4500軒の耳鼻咽喉科医療機関のうち実に2000軒を超えています。日本中の耳鼻咽喉科患者が、機械の調子が悪いため満足な治療を受けられないようなことがあれば、その責の4割以上は確実に当社が負っています。このことの重みは、社長である私が背負わなければいけません。
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業務では細かい確認を怠らない。

 そしてもう1つは、その責任を果たしつつ、当社の進むべき方向性を決めることです。開発、製造、営業と各部署を受け持つ社員たちの専門性をより有効に活かしながら、業界の動向や医療制度改革などについて確実に情報を仕入れ、当社の存在価値を高める最良の方法を見出していくことが、私に課せられた仕事なのです。
 
 
耳鼻咽喉科領域へのこだわり
 
五十嵐 現時点で、第一医科という企業の価値はどこにあるとお考えですか。
 
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商品の打ち合わせ中。活発な意見交換がなされる。

 私の片思いも含めて申し上げますと、当社ほど耳鼻咽喉科領域に傾注特化し、こだわりを持って取り組んでいる医療機器メーカーは他にはないと自負しています。
 2000軒の耳鼻咽喉科機関に納入実績があり、20人を超えるスタッフが1日に5軒以上の耳鼻咽喉科ドクターの声に生で接していますと、情報量だけでも競合他社が追随できないレベルに達します。そのうえ、ドクターと直に向き合いますから、自ずと真剣さが違ってきます。なにしろ当社では採用面接の際に「耳鼻科の診療を受けたことがありますか?」と必ず聞くようにしているくらいですから。
 
五十嵐 お話をうかがうだけで、耳鼻咽喉科への思い入れの強さが伝わってきますね。
 
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 それに、耳鼻咽喉科は医療機器メーカーとして非常にやりがいのある分野なのです。耳と鼻と喉ですから、内科のように各臓器の専門で区分される分野と違って、対象範囲が広いのですよ。難聴という症状ひとつを取っても、乳幼児と高齢者では年齢によって違ってきますし、治療方法に関しても、内科的治療法から外科的治療法まで多岐に渡ります。検査方法も様々ですから、機械屋としては挑戦できる可能性がものすごく広いのです。何より、聴覚や嗅覚など、人間の五感を司る器官を扱うわけですから、非常に責任重大で、やりがいがあるのです。
 
五十嵐 耳鼻咽喉科は脳や内臓とも密接な関係があって、耳や鼻の不調がそれらの異常のシグナルになることもありますからね。実は私も、精神的なストレスから飲食困難状態に陥ったことがあるんです。整体マッサージを受けたり、胃腸科で逆流性食道炎と診断されてお薬を処方されたりしたのですが、最初に良い耳鼻咽喉科の先生に診てもらっていたら、あんなに苦しまなくて済んだかもしれません。