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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ソフト開発の技術を通じ
医療サービス向上に貢献

 
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平本 それとはちょっと違うんですね。一般にソフトは組込みソフト、OS、アプリケーションと3種類あるわけですが、もう1つ、これらのソフトを開発するための開発ツール系のソフトがあるのです。当社は、この開発ツールと、医療情報システムの開発・提供の2つを主力事業にしています。
 
矢部 ソフトを開発するためのツール系のソフト・・・難しいですね。もう少し具体的に言うとどうなりますか。
 
平本 あえて簡略化して言えば、「ソフトを作るためのソフト」あるいは「医療機器に互換性を持たせるソフト」ということになるでしょうか。つまりですね、少しでも高品質・高性能で、しかも低価格な医療機器を開発するために各医療機器メーカーさんはどこも切磋琢磨しているわけですが、いくら優れた医療機器を開発しても、メーカーごとに操作方法やデータ処理の仕方が違うということになれば現場で使う医療機関の皆さんが困りますよね。そうならないようにするのが国際標準規格に対応した我々の開発ツールなんです。当社はこの開発ツールをすべて社内で開発し、医療機器メーカーさんにご提供しているわけです。
 
矢部 では次に、医療情報システムというのは?
 
平本 そのように互換性を持たせた医療機器をネットワークで利用するためのシステムのことです。例えば、このシステムでは、一人の患者さんについて各医療機関が持っている診療データ、検査データ、レントゲン画像、電子カルテなどの複数の医療情報が一元的に統合管理・参照できるようになります。
 
 

決して特殊ではない医療系ソフトの世界
ぶれない企業理念で成功をつかむ

 
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矢部 具体的にご説明いただいて、ホッとしました(笑)。
実は内心、ドキドキしていたんです。御社は医療関係ということで、難しい医学の世界の話についてゆけないんじゃないかと思いましたから。でも、噛み砕いて説明されれば、決してとっつきにくい世界ではないですね。
 
平本 そこを分かっていただけると嬉しいですね。「医療=超専門の世界」という先入観からか、たとえば新しい人材を募集しても応募を敬遠される傾向がありますが、中身はそれこそ、ごく一般的な「ソフトハウス」です。実際の業務も、普通のソフト開発と基本は同じです。
 
矢部 では、ソフト開発の知識と技能があれば、最初は医学に詳しくなくても支障なく仕事ができますね。
 
平本 おっしゃるとおりです。私に至っては文系の出身ですし、医療のイの字も知らないでこの世界に入りましたから。
 
矢部 平本社長は、以前は何の仕事をされていたのですか?
 
平本 独立するまではセールスエンジニアでした。ソフト開発の経験もありません。それでもこの事業で成功し、おかげさまで設立以来、毎年売上倍増を記録させていただいています。
 
矢部 倍増ペースで成功できた要因は、何だったとお考えですか。
 
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平本 会社設立時から貫いてきた経営方針のおかげかもしれません。当社の方針は2つあります。
 1つ目は、自主開発型のメーカーに徹することです。ソフト屋の9割は受託開発型です。即ち、お客様からの依頼を請けてソフト開発をするわけです。受注開発ですから事業リスクは少ないのですが、お客様が求めているソフト開発しかできません。
 それに比べ、当社は自主開発型です。商品企画からメンテナンスまですべて、自分たちのアイデアで作ることができます。良いアイデアで高品質なソフトを開発しなければ売れませんから、良い意味での緊張感やプレッシャーもあります。
 2つ目は、パイオニア精神ですね。当社には医療機器ソフト開発の先頭を走っている自負があります。開発ツールや地域連携型の医療システムという、これまでの医療機器業界になかった製品型ソフト事業に着目し、挑戦してきたのですから。