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経営者インタビュー チャンスも困難も、すべてを楽しむ―そんな仕事人たちの経営にかける思いと哲学を、凝縮して紹介します。日々のビジネスに発見を生む、時代と自らに挑み続ける経営者の素顔がここにあります。

株式会社 キズナフーズ 代表取締役 谷口友啓

 
プロフィール 東京都出身。家業の寿司屋を助けるために20代から築地魚市場に勤務し、魚の目利きから配送まで仲卸業のイロハを叩き込まれる。2006年5月、親しい築地の仲間たちと共に、(株)キズナフーズを設立。多店舗展開するチェーン企業を主要顧客に、目利きを活かした仲卸サービスを提供する。2009年からは飲食業にも進出し、7月に鮮魚専門料理店『築地 絆』の一号店を豊洲にオープン。鮮魚の美味しさを、真心のサービスで伝えている。
 
 
築地魚市場で仲卸業を営むかたわらで、豊洲にハイセンスな鮮魚料理専門店『築地 絆』を経営する(株)キズナフーズ。“絆”の名に象徴される仲間たちとの熱い信頼関係に支えられ、常に自己の原点を見つめて前進を続ける前向きな姿は、関わる者の心に爽快感さえ感じさせる。同社の谷口友啓社長の生き様を辿る時、いなせな江戸っ子気質が脈々と受け継がれていることを実感する。
 
 
 

家業を助けるために築地に飛び込んだ
 

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インタビュアー 岡安由美子(女優)

岡安 今日は豊洲にある鮮魚料理専門店「築地 絆」にお邪魔しています。とてもシックな雰囲気で、谷口社長もスーツがとてもよく似合う素敵な方なんですが、若い頃はかなりやんちゃな一面もあったとか(笑)。
 
谷口 私は20代の頃から築地で働いているため、このお店にも「築地」の名前をいただいていますが、最初はロン毛でガングロ、口髭という出で立ちで魚を扱っていたんですよ(笑)。逆にその風体が、お得意さんである料理人の方々から可愛がっていただくアピールポイントとなり、今につながっていると思います。
 
岡安 谷口社長は、ご実家も築地関係のお仕事をされているのでしょうか。
 
谷口 親父は寿司屋です。私は、以前は飲食店のウェイターやトラックの運転手などをしながら、気楽な毎日を送っていました。ところが、親父が突然倒れてしまい、母親から店を畳まなければならないと相談されまして。「どうしたらいいんだ」と聞きましたら、「魚さえ安く手に入ればなんとかやっていける」と。それなら自分が築地に働きに行こうじゃないかと決意したのが、この世界に入るきっかけとなりました。
 
岡安 ロン毛でガングロのまま、築地に飛び込んだのですね(笑)。
 
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谷口 アルバイト情報誌片手に、「口髭も生やしているんですけど雇ってもらえますか」と電話をかけまくって(笑)。ようやく仲卸の社長に拾われて、魚の配送からスタートしました。
 そのうち、配送のかたわら飲食店に飛び込み営業をするようになるのですが、アジもサバも見分けがつかないような奴が「うちの魚を買ってください」とやるのですから、もう滅茶苦茶です。お客さんの注文と全く違う魚を持って行ってしまい、殴られたこともありましたね。もちろん、黙って殴られたままではいませんが。