
インタビュアー 川村ひかる(タレント)
川村 bittasteという社名が印象的ですね。
下木場 料理の喩えでご説明しましょう。同じレシピでも「ちょっと」=bitの差で「味」=tasteというアウトプットが変わり、「食べてもらえる/もらえない」というレスポンスの違いが出ます。その違いを最大化するために微妙な差をハンドリングする技術や商品を、ITの世界で実現するのが当社の今の事業です。
川村 シンクライアントシステム用のアプリケーション「TS-Manager」と運用管理ツール「BTX」がその商品ですね。社長はもともとどんな経緯で今の事業を?
下木場 某大手通信企業から郵政省に出向していた当時、ハードの処理速度が今の1000分の一もなかった時代に、PC業界の有識者と一緒に通信の利用技術の研究会を開いていました。そのときに今のインターネットにあたるネットワークサービスのビジョンを考え、その根拠となる独自の設計理論をまとめました。その理論をもとに少しでも日本を明るくする事業を始めたいと思い、起業したのです。
川村 理論を適用した実例があればご紹介ください。
下木場 たとえば人材育成です。郵政省への出向から復帰後、他のメーカーが投げ出したソフト開発の仕事を担当したときは、素人同然の部隊を半年ほどでハイレベルなプログラマー集団に育てあげ、2年はかかるはずだった仕事を半年で納品しました。
川村 すごい理論なんですね。何がポイントなんでしょう。

下木場 ある事柄を「考える」というのがどういうことかを説明できる点がポイントです。説明できない対象が現れればいつでも捨てる覚悟のある理論ですが、今まで捨てずに済んでいます。流行の変遷もマーケティングも、あらゆる現象を対象にできますよ。
とにかく私は、日本をもっと面白く、明るくしたい。主力産業であるITの世界はずっとアメリカの技術が中心で、今に至るまで日本のポジションはありません。私は、「和」つまりシステムバランスを大事にする日本人の特性を、正しくソフトウェア開発に活かせるようになれば、日本がもっとITの世界に貢献できるようになれると思います。
私は、ビットテイストの事業の実践を通して、その可能性をを若い世代に伝えていきたいのです。




