株式会社 アライド コーポレーション 代表取締役社長 氏家勇祐(ウジケ ユウスケ)
抜群の企画力でAsia料理を
世界60億人の胃袋へ!

氏家 ええ。シリーズにはうどん、そば、焼きそば、お好み焼き、とんかつ、てんぷらなどがあります。全部、キットにしたことで広まりました。
高橋 日本人も、外国にいるときに「今日だけでいいから!この一食だけでいいから!」って欲しくなるときがありますよね。
氏家 はい。ですから潜在的なニーズはあったのですよ。でも、日本の食品メーカーさんは国内で作って持っていくか、材料を持っていって向こうで作ろうとするから、価格が高くなるのです。その点当社は、たとえばとんかつキットのパン粉も現地で調達します。日本はタイから大量にエビフライを輸入しています。パン粉工場も現地に3つあるんです。ソースに関しても、現地に進出されている日本の大手食品メーカーさまにお話をさせていただいて、彼らも小売の部分では現地に食い込めていなかったので、非常に興味を持って対応してくださいました。

高橋 食材を扱うだけではない企画力の部分が、御社の強みですね。
氏家 そのとおりです。あと、これは大変失礼で申し訳ないのですが・・・。私はニューヨークの食品展示会に毎年出張に行きますが、1週間滞在するのに飛行機代やホテル代や諸々で円にして100万かかります。タイ人にとっては1000万円です。そうなると、行く人はなかなかいません。ですから、私は今タイのサプライヤー100社と取引がありますが、「私はあなたがたのセールスマンである」と彼らに言うんです。「きっちり売ってくるから、当社にはいいものを安くサプライしてくれ」と。
高橋 そうするとまた原価が抑えられて、いいビジネスができますね。期待がかかるぶん、プレッシャーも大きいと思いますけれども。
商品には良いデザインが、
会社には次代のキーマンが必要。

One Dish Asia より、ベトナムのフォー。
高橋 他にはいかがですか。世界のマーケットを相手にするうえで、どんなポイントがありますか?
氏家 パッケージデザインも大きいですね。パッケージの写真でシズル感をしっかり出して「おいしそう」と思わせて、買って帰ったら作り方も丁寧に書かれていて、日本食の繊細な味が自宅で再現できる。こういったトータルパッケージの完成度の高さは日本人ならではだと思います。実際、商品を欧米のバイヤーに見せると「so cool!」とうなりますよ。
高橋 商品のアイデアは全部、社長がお一人で考えられるんですよね。どうやってアイデアを練るんですか?
氏家 各地のマーケットを見究めながら、タイの工場からどんな商品を引き出せるかを常に考えていることが一つ。もちろん、顧客からの意見やご要望も参考にします。

アイデアは朝浮かぶことが多いです。私は朝起きたら1時間は何もしないようにしているんです。早く起きても遅く起きても同じです。その一時間が勝負ですね。
あとは、やはり普段から動いていますから。人間の発想は結局は記憶の組み合わせだから、いろんな情報が頭に入って発酵して、それが朝に浮かぶんでしょうね。
ただ、このやり方がいつまでも通じるとは思っていません。当社のメインの購買層は20代後半から30代前半の世代ですが、私はもうすぐ40歳です。感覚的に少しずつずれてきたのは自覚しています。ですから、今の仕事は早めに後任に譲ろうと考えています。事業が伸びている今のうちにキーマンに引き継いで、自分は新しい展開を考えたいですね。



