プロフィール 大学で機械工学を専攻し、卒業後は大手精密機械メーカーに入社。約6年の在職中に電子回路の設計やソフト開発を手がけ、ソニーへ転職、木原研究所へ出向。テープレコーダやトランジスタラジオなどで、ソニーを“世界のソニー”へと押し上げた木原信敏氏のもと、コンピュータグラフィックスの研究開発に打ち込んだ。2005年、研究所長に就任。2006年の事業再編に伴い、ソニー本社の部門に異動。約1年後の2007年、木原研究所時代の技術をもって独立。モーションポートレート(株)を立ち上げた。
モニターに写った自分の顔写真を見ていると、突然目が動きだし、眉が動きだし、言葉をしゃべるように唇が動き、頬が膨らみ、まるで動画のようにリアルに、喜んだり、悲しんだりする。毎朝鏡で見て知っているはずの自分の顔が、モニターの中で、自分の知らない表情を見せる。――たった1枚の顔写真から無限の表情を作り出す三次元画像処理技術が、今、ネット上の新しい販促ツールとして注目を集めている。このツールの魅力とは? 技術的な意義とは? 開発を指揮した藤田純一氏に直撃した。
シーズ志向でいこう!

インタビュアー 森下千里(タレント)
森下 御社は社名にも掲げる「モーションポートレート」という画期的な技術を開発されています。どのような技術なのですか。
藤田 簡単に言いますと、正面から撮った人物写真(portrait)の顔を様々な表情に変えられる(動かせる=motion)ようにする技術です。コンピュータグラフィックス技術とアニメーション技術を組み合わせて開発した、新しい画像処理技術ですね。
森下 この技術は、どんなところで利用されているのでしょう。
藤田 現在はインターネットの広告やめがねの試着、ヘアースタイルのシミュレーションなどに使われることが多いです。ただ、お客様からのご要望で利用範囲は広がるいっぽう。まだまだ現在進行形の技術なんですよ。
森下 新しい技術が生み出されると、今まで思いも寄らなかったニーズが出てきますよね。
藤田 本当にそうですよね。開発当初は、まさかこんな大反響になるとは想像しませんでした。実は、開発直後は、画期的な画像処理技術を作り上げたという自信はあったのですが、商品化については五里霧中でした。





