プロフィール 東京都出身。エアーモルタル工事業を営む家に生まれ、工事現場を遊び場として育つ。学生時代からアルバイトで現場に入り、大学を卒業後にサンケイ建設に入社。2004年、代表取締役に就任し、三代目として事業を引き継いだ。北海道を除く全国各地を事業エリアに、数少ないエアーモルタル工事専業者として高い評価を得ている。
トンネル工事、ガス・水道管工事、軟弱地盤の盛り土工事などで欠かせないのがエアーモルタル工事。この工事一筋に45年間歩んできた専業者がサンケイ建設(株)だ。工事の完成度と技術力の高さでは建設・土木業界で定評がある。同社は企業規模の小ささを逆に生かし、従業員との濃密なコミュニケーションで技術力を蓄えてきた。また、受けた工事は常に期待を上回る完成度で納め、顧客の信頼を高めてきた。その秘訣を生田目憲一社長に聞いた。
エアーモルタル工事の草分け

インタビュアー 高橋かおり(女優)
高橋 御社は数少ないエアーモルタルの専業者として事業展開されていますが、自動車や家電と違って一般の読者には馴染みのない事業だと思います。御社の事業内容を簡単にご説明ください。
生田目 エアーモルタルというのは、土木工事物の隙間を埋める注入材の一種です。まずセメントと骨材と水でスラリー(泥状物)を作ります。このスラリーに気泡を混入するとエアーモルタルができます。「気泡コンクリート」とも呼ばれていますね。
これを、ガスや水道や電気の管と鞘管の隙間を埋める「中詰」や、トンネルの「裏込め」、軟弱地盤や地滑り地への「盛り土」、地下壕などの空洞の充填などに使うわけです。注入材としての特長は、軽量性、流動性、自立性に富んでいることです。有害な化学物質も含まないので環境にも優しい。ですから用途がとても広いのです。一般の方々の目につくところでは、旭化成ホームズさんの「へーベルハウス」の外壁がエアーモルタルの一種ですね。
高橋 エアーモルタルというのは、いつごろ開発された材料なんですか。
生田目 昭和30年代半ばと聞いています。東京オリンピック開催前のビル建設ラッシュの時期に、高層ビルの軽量化とコンクリート作業省力化のために米国から導入されたようです。それを先代が「神奈川県内広域水道企業団」をはじめとする全国の自治体へ売り込みまして、以来、土木工事の注入材として広く使われるようになりました。
高橋 その頃というと、御社の創業ともかぶるのでは?




