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冷やし中華はなぜ高いのか?

 

3、組立家具はなぜ、結果的に高くなるのか? 

 
 組立家具は、自分の部屋や空間の空いているスペースに合わせて作ることができますので、私は結構便利に利用しています。そして部材一つ一つは、案外低価格に設定されています。ところが、いざ材料を揃えて購入しようとすると、結構な値段になっています。
 「これなら出来合いの家具を買ったほうが安かった」 なんていうことがしばしば起こります。とはいうものの、店員さんと一緒になって、あれやこれや部材を揃えてもらった関係で、値段を聞いてから 「止めます」 とは言えなくなり、そのまま購入です。しかしそのあとが大変。説明書と首っ引きになりながら、相応な時間をかけてやっとの思いで完成です。
 先ほどのお好み焼き屋と同じで、材料だけを販売し、組立時間はお客側が負担しているわけです。お好み焼き屋の場合は、まだしもメニューに沿った材料を揃える時間を要しますが、組立家具の部品は、大量生産し、お店に在庫として置いてあるだけです。お客との相談応対の時間は取られるものの、材料のみの提供ですから、完成家具と部品代総計の価格差はお好み焼き屋より多くあってしかるべきと考えます。
 
 私の作業時間をこの組立家具の中に入れ込んだら、相当な額になりそうです。フリースペースの有効利用に使えるという点で、既成家具に優るものの、やはり組立家具の部品代の高さには納得がいかないのです。
 
 

4、散髪代はなぜ、切った髪の量に比例しないのか?

 
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値段も散発した髪の量に比例すべきでは・・・
 他にも納得のいかない価格設定に床屋の値段があります。髭剃りや洗髪を省いたり、使った櫛も客に渡してしまい従業員が洗う作業を省いたりして低価格で成功し、チェーン展開している散髪店があります。これはこれで評価したいと思います。
 この店は、お客の髪形に関わらず散髪時間は10分間で終わりです。回転が一定で計算できますから、低価格でも採算が合うわけです。
 
 しかし、私はこれにさらに付け加えて、散髪する髪の量による価格差があってしかるべきと考えるのです。まあこんなことを考えるのも、風前のともしびとなっている、私の髪の毛のせいなのかもしれません。このコラムの初回~vol.21(2010年2月号~2011年10月号)までは著者近影として私の顔写真が掲載されていますので、私の気持ちを実感してもらうためにも、ぜひご覧ください。「そうだ!そうだ!」 と納得していただけるはずです。
 
 
 
 見るに耐えられないヘアースタイルになったから顔写真を外してもらったわけでもないのですが、このコラム 「一職業会計人の軒昂奉仕」 も、少し回を重ね過ぎました。ストレスで髪の毛がなくなる前に、引いておいたほうが良さそうです。ということで、次回最終回、お楽しみに。
 
 
 

 プロフィール 

渡辺俊之 Toshiyuki Watanabe

公認会計士・税理士

 経 歴 

早稲田大学商学部卒業後、監査法人に勤務。昭和50年に独立開業し、渡辺公認会計士事務所を設立。昭和59年に「優和公認会計士共同事務所」を設立発起し、平成6年、理事長に就任(その後、優和会計人グループとして発展し、現在70人が所属)。平成16年には、優和公認会計士共同事務所の仲間と共に「税理士法人優和」(事業所は全国5ヶ所)を設立し、理事長に就任。会計・税務業界の指導者的存在として知られている。東証1部、2部上場会社の社外監査役や地方公共団体の包括外部監査人なども歴任し、幅広く活躍している。主な編著書に、加除式三分冊『一般・公益 社団・財団法人の実務 ―法務・会計・税務―』(新日本法規出版)がある。

 オフィシャルホームページ 

http://www.watanabe-cpa.com/

 
 
 
 

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