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第3回 BCPの観点から見た最重要の対策とは何か

 
 
 その証拠に、厚労省が2009年10月30日に発表した「新型インフルエンザ(A/H1N1)に関する事業者・職場のQ&A」を見ると、従来の強毒性を前提としたものよりも明らかにトーンが弱くなっている。例えば、次のような主な質問について、具体的な対応策を紹介しているのだが・・・・。
 
  • 職場で取り組むべき新型インフルエンザ対策
  • 発熱や呼吸器症状等のインフルエンザ様症状を呈した労働者への注意
  • 労働者が新型インフルエンザに感染した場合の仕事の休ませ方
  • 新型インフルエンザに罹患した労働者が復職する際の留意点
  • 基礎疾患を有する人の対応
  • 労働者が業務上インフルエンザに罹患した場合、事業者は安全配慮義務違反に問われるのか
  • 新型インフルエンザに関連して労働者を休業させる場合の留意点
  • 新型インフルエンザに感染した場合の労働基準法や労災保険給付などの問題点
  • 政府の「新型インフルエンザ対策行動計画」に基づいて、自社の行動計画を策定しているが、対応を再考する必要があるか
 
 この最後の質問に対しては、厚労省は 「従来の強毒型ではなく、今回の新型インフルエンザの特徴を踏まえて 『基本的対処方針』等を策定しているので、各事業者においても、政府の 『基本的対処方針』等に基づいて再考してほしい」 と述べている。季節性インフルエンザへのシフトダウンである。
 
 

経済産業省はあくまでも「強毒性」を想定
 

 ところが、2009年12月8日に経済産業省から発表になった「経済産業省新型インフルエンザ業務継続計画の策定について」 というガイドラインは、政府全体の行動計画に基づき、「強毒型」の鳥インフルエンザ(H5N1型)の流行を想定したものとはっきりうたっている。「春から流行している新型インフルエンザは弱毒性ではあるが、そのような場合も、強毒性の新型インフルエンザに対する業務継続計画を選択的に適用することで対応可能となる」としているのだ。
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(経済産業省資料「新型インフルエンザ業務継続計画」より抜粋)

 厚労省は国民全般を、経産省は自省の業務を対象に述べているためトーンの違いが発生するのだろう。このQ&Aを読んで明快な答えが見つかるわけではないが、とりあえずこの質問事項に対応する考え方を自社で準備しておく必要はありそうだ。多くの企業が、今回の弱毒性ウィルスに対応して何とか業務やサービスの停止をしのげたかもしれない。しかし、「これでことはすんだ、今後もこれで大丈夫」 と考えるのでなく、本来の強毒性(H5N1型)を想定したBCPの策定に今のうちに着手しておくことが、国に頼らない自己防衛策になるのではないだろうか。
 
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(経済産業省資料「新型インフルエンザ業務継続計画」より抜粋)

 
 

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